「異彩を放て」を読んだ話。

 

知的障害を持つ方が描いたアートをデータ化し、IPとしてライセンシーなどと組んだり、自社で「ヘラルボニー」というブランドを作った松田双子が描いた「異彩を放て」を読みました。

彼らの兄である翔太さんは自閉症を持っており、双子は中学生の頃、それをクラスメンバーからいじられたりしたとのことです。

普通でないことの何がいけないのか。

その頃から、福祉に携わる仕事がしたいと思っていたそうです。

障害を持つ方の就業継続支援は2種類あり、

A型は雇用形態ですが約8万円/月、B型は自立支援となり約1.5万円/月とのことでした。

ヘラルボニーのキャッチコピーで有名な「鳥肌が立つ確定申告がある」というコピーはまさに、

家庭内で扶養される側だった障害を持った人たちが自身の書いたアートから収益を得て、確定申告をするという。

まさに「鳥肌が立つ」体験だと思います。

さらにこの「資本主義」という時代背景のもと、力がないと思われいた障害を持つ方たちが活躍していくことに大きな意義があります。

障害ではなく、違いであり、障害は社会側にあるのです。

そして普通ではない彼らはまさに可能性であります。

彼らは最初の商品としてネクタイを作りました。これは福祉と社会、人と人、などを結ぶという思いがあったそうです。

また著書を読んで驚いたのが、異彩作家さんたちが描いたアートが商品となる際に、必ずアグリーを取るとのことです。

アートではトリミングされて利用されることなどもあるのですが、自身のアートが自身が思っているように利用されていないなどを避けるため、作家さんたちの反応を見つつ、慎重に商品化を進めているそうです。

これも作家さん同様に扱っているわけです。

今後、IPというのはすごい力を持つことになると思いますし、実際にそのアートから私は強い力や想いを感じました。

そもそも私自身があまりハイブランド傾向ではないのですが、ルイヴィトンなどのブランドより、強い価値と力を私は感じますすし、メッセージ性がある気がしております。

自らを誇示するブランドと、社会全体を前に進めようとするブランドに分かれる気がします。(少し強過ぎる言い方ですが)

この世界から「障害」をなくすために私自身もこの企業の取り組みへの注視と自分自身の生活を見直したいと思います。

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